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ピロリ菌検査・除菌治療

ピロリ菌検査・除菌治療

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は胃の粘膜に感染する細菌で、放置すると慢性胃炎・胃潰瘍・胃がんへとつながる危険因子です。

当院では、胃カメラ検査からピロリ菌の検査・除菌治療・除菌後のフォローアップまで、一貫して対応しております。

 

🦠ピロリ菌とは

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の粘膜に住み着く細菌です。多くは幼少期に感染し、一度感染すると自然に排除されることはほとんどありません。胃の強い酸の中でも生き続け、長年にわたって粘膜に炎症を起こし続けます。

日本では高齢者を中心に感染率が高く、感染者の約5〜6人に1人は胃がんを発症するリスクがあると言われています。ピロリ菌は無症状のことも多く、気づかないまま長年感染が続くケースも少なくありません。

早期に発見して除菌することで、慢性胃炎の改善や胃がん・潰瘍の再発リスクを大きく減らすことができます。

 

📋ピロリ菌が引き起こす病気

疾患名 ピロリ菌との関係
慢性胃炎
(萎縮性胃炎)
ピロリ菌感染によって胃の粘膜に慢性的な炎症が起こります。進行すると粘膜が薄くなる萎縮性胃炎となり、胃がん発症の土台になることがあります。
慢性胃炎について ▶
胃潰瘍・
十二指腸潰瘍
粘膜が深くえぐれた状態になる病気です。ピロリ菌が原因の場合、除菌治療を行うことで再発リスクを大きく減らすことができます。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍について ▶
胃がん 胃がんの多くはピロリ菌感染と関係しています。感染していない人と比べて、胃がんの発症リスクが数倍高くなることが分かっています。早期発見と除菌は胃がん予防において非常に重要です。
胃がんについて ▶
🔍 こんな方にピロリ菌検査をお勧めします
  • 一度もピロリ菌検査を受けたことがない
  • 慢性的な胃もたれ・胃痛・吐き気がある
  • 健診や胃カメラで「慢性胃炎」「萎縮性胃炎」を指摘された
  • 過去に胃潰瘍・十二指腸潰瘍と診断されたことがある
  • ご家族に胃がんの方がいる

 

🧪ピロリ菌の検査方法

ピロリ菌の検査方法にはいくつかの種類があります。当院では主に採血によるピロリ抗体検査と、除菌判定に用いる尿素呼気試験を行っています。

ピロリ抗体検査(血液検査)
感染の確認に使用

採血によってピロリ菌に対する抗体を測定します。身体への負担が少なく、通常の血液検査と同時に実施できます。当院でのピロリ菌感染確認は主にこの方法で行います。

尿素呼気試験
除菌判定に使用

検査薬を服用した後に息を採取するだけの、負担の少ない検査です。除菌治療が成功したかどうかを確認するために用います。高い精度で判定が可能です。

 

📅検査・除菌治療の流れ

保険適用について:ピロリ菌の検査・除菌治療は、胃カメラ検査でピロリ菌感染による慢性胃炎などが確認された場合に健康保険が適用されます。
⚠️ 胃カメラを行わずにピロリ菌検査のみをご希望の場合は、自費診療となります。
🔭
 
① 胃カメラ検査
まず胃カメラを行い、胃炎の有無・萎縮の程度・胃潰瘍・胃がんなどの病変がないかを確認します。当院では苦痛の少ない胃カメラ検査を心がけています。
胃カメラ検査について ▶
🩸
 
② ピロリ菌検査
採血によるピロリ抗体検査を行います。胃カメラの際に組織を採取して調べることもあります。結果は後日ご説明します。
💊
 
③ 一次除菌治療
内服期間:7日間
陽性が確認された場合、胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害薬)と2種類の抗菌薬を7日間内服します。除菌成功率は約75〜85%です。
💊
 
④ 二次除菌治療(一次除菌が不成功の場合)
内服期間:7日間 / 保険適用
一次除菌で成功しない場合は、抗菌薬の種類を変更して二次除菌を行います。二次除菌まで行うと約95%以上の方で除菌に成功します。
🌬️
 
⑤ 除菌判定(尿素呼気試験)
除菌治療終了から約3か月後
検査薬を服用した後に息を採取するだけで、ピロリ菌が除菌できたかどうかを高い精度で確認します。痛みは全くありません。
📅
 
⑥ 除菌後の定期的な胃カメラ
除菌成功後も定期的な胃カメラによる経過観察が推奨されます。詳しくは次のセクションをご覧ください。

 

🔄除菌後の定期的な胃カメラ検査の重要性

ピロリ菌の除菌に成功すると、胃がんのリスクは大きく低下します。しかし、リスクが完全になくなるわけではありません。

長年ピロリ菌感染が続いていた方では、胃の粘膜に変化(萎縮・腸上皮化生)が残っていることがあり、除菌後も胃がんが発生する可能性があります。そのため、除菌に成功した後も定期的な胃カメラ検査を継続することが大切です。

検査の間隔は胃炎の程度や年齢などによって個人差がありますので、外来でご相談ください。

 

よくあるご質問

ピロリ菌はどうやって感染しますか?
主に幼少期の経口感染(口から口への感染)と考えられています。衛生環境が整っていなかった時代に育った方(特に50歳以上)は感染率が高い傾向があります。成人後に感染することは稀で、多くの方は自覚がないまま保菌している状態が続いています。
ピロリ菌に感染していても症状がない場合でも除菌は必要ですか?
症状がなくても、除菌することで将来の胃がんリスクを下げることができます。胃がんはほとんどが無症状の段階で進行するため、「症状がないから大丈夫」とは言えません。特にご家族に胃がんの方がいる場合や、健診で胃炎を指摘された場合は積極的に除菌をお勧めします。
除菌治療中・後に気をつけることはありますか?
7日間、決められた薬を飲み忘れなく服用することが最も大切です。途中でやめてしまうと除菌に失敗しやすくなります。副作用として下痢・軟便・腹部不快感・味覚異常などが現れることがありますが、多くは軽度で服用終了後に回復します。服用中のアルコールは控えてください。
  • 7日間、飲み忘れなく続ける
  • アルコールは控える
  • 副作用が強い場合はすぐに受診
除菌判定はいつ行いますか?
除菌治療終了から約3か月後に行います。プロトンポンプ阻害薬(胃酸を抑える薬)を服用していると検査の精度が下がるため、少なくとも2週間は休薬が必要です。検査当日の朝は絶食でお越しください(水・お茶は可)。
一次除菌が失敗した場合はどうなりますか?
二次除菌を行います。二次除菌も保険適用です。一次除菌と異なる抗菌薬(メトロニダゾール)を使用するため、一次除菌で耐性があった菌でも多くの場合は除菌できます。一次・二次除菌を合わせた成功率は95%以上と言われています。
除菌治療が難しい場合はありますか?
以下に当てはまる方は、除菌治療に注意が必要または行えない場合があります。事前診察で詳しくお伝えしますので、まずはお気軽にご相談ください。
  • ペニシリンアレルギーのある方:除菌薬にはペニシリン系抗菌薬(アモキシシリン)が含まれます。ペニシリンアレルギーをお持ちの方は使用できないため、アレルギーの程度や過去の反応について事前に詳しく確認させていただきます。
  • 高度の腎障害がある方:除菌薬は腎臓から排泄されるため、腎機能が著しく低下している方は薬の使用に慎重な判断が必要です。
  • 妊娠中・授乳中の方:除菌薬に含まれる抗菌薬は妊娠中・授乳中の使用が推奨されないため、原則として除菌治療は行いません。出産・授乳終了後に改めてご相談ください。
費用はどのくらいかかりますか?
保険適用の場合、3割負担でおおよそ以下の目安です。(診察料は別途かかります)
  • ピロリ菌検査(抗体検査):約300〜500円
  • 除菌治療薬(7日分):約3,000〜4,000円
  • 除菌判定(尿素呼気試験):約1,500〜2,500円
胃カメラを受けずに自費でピロリ菌検査のみ行う場合は別途費用がかかります。詳しくはお問い合わせください。

 

 

✉️院長メッセージ

ピロリ菌は「感染しているだけ」では症状がほとんどないため、気づかないまま長年胃の粘膜を傷め続けているケースが多くあります。私が病院勤務時代に経験した胃がんの患者さんの多くにピロリ菌感染があり、「もっと早く除菌していれば」と感じることが何度もありました。

ピロリ菌の除菌は、胃がんを予防できる数少ない有効な手段の一つです。一度検査して陰性であれば安心できますし、陽性であれば除菌することで将来のリスクを大きく減らせます。「検査したことがない」「健診で胃炎を指摘された」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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