糖尿病について
糖尿病について
「症状がないから大丈夫」と、健診の結果を放置していませんか。血糖値が高い状態を放っておくと、自覚のないまま血管が傷つき、深刻な合併症につながることがあります。糖尿病の症状・原因・検査・治療について、多治見市の岡山内科・消化器科クリニックがわかりやすく解説します。
目次
🍚 糖尿病とは
糖尿病とは、食事から摂取した栄養(糖分)をエネルギーに変える「インスリン」というホルモンの働きが低下したり、分泌量が減ったりすることで、血液中の糖分(血糖値)が慢性的に高くなってしまう病気です。
血液中にあふれた過剰な糖分は、全身の毛細血管を少しずつ傷つけていきます。放置すると、失明や人工透析、足の切断、さらには脳卒中や心筋梗塞といった、命や生活の質を脅かす重大な合併症を引き起こすため、早期からの適切なコントロールが極めて重要です。
当院の診療方針
糖尿病の治療ゴールは、血糖値をただ下げることではなく、合併症を防いで健康な生活を維持することです。当院では、患者様を責めるような治療ではなく、二人三脚で歩んでいく診療を心がけています。
🩺 気づきにくい初期症状・セルフチェック
糖尿病は「沈黙の病気」と言われ、かなり進行するまで自覚症状がほとんどありません。もし以下のような症状に心当たりがある場合は、血糖値が著しく高くなっているサインですので、我慢せずすぐに当院を受診してください。
| 症状 | 具体的な状態 |
|---|---|
| 異常にのどが渇く | 水分をいくら飲んでも口が渇く。 |
| 尿の量・回数が増える | 何度もトイレに行きたくなり、尿の量自体も多くなる。 |
| 急激に体重が減る | 食べているのに、短期間で体が痩せていく。 |
| 常に強いだるさがある | しっかり休んでも疲れがとれない、体が重い。 |
| 手足がしびれる・ほてる | 足の先がピリピリする、感覚が鈍くなる。 |
| 目がかすむ | 急に視力が落ちたように感じる、視界がぼやける。 |
| 傷が治りにくい | 小さなケガや足の傷がなかなか治らない。 |
⚠️ 症状がなくても油断は禁物です
糖尿病は自覚症状が出た時にはすでにかなり進行していることが少なくありません。上記の症状がなくても、健診で血糖値やHbA1cの異常を指摘された場合は、必ず一度ご相談ください。
🔍 発症する主な原因とタイプ
糖尿病にはいくつかタイプがありますが、日本の糖尿病患者様の約9割以上が「2型糖尿病」と呼ばれる、生活習慣が深く関わっているタイプです。
| 要因 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 遺伝的な体質 | もともと家族に糖尿病の人がいるなど、インスリンが出にくい体質。 |
| 乱れた生活習慣 | 食べすぎ、早食い、脂っこい食事や甘いものの摂りすぎ、運動不足、肥満、ストレス、喫煙など。 |
これらが重なり合うことでインスリンの働きが低下し、血糖値が下がりにくくなります。※その他、自己免疫が原因で若い方にも急激に発症する「1型糖尿病」などもあります。
🧪 検査方法と診断の目安
糖尿病かどうか、またどのくらい進行しているかは、迅速な血液検査と尿検査で正確に診断できます。
| 検査項目 | 調べること |
|---|---|
| 血糖値 | 検査をおこなったその瞬間の、血液中の糖分の濃度を調べます。 |
| HbA1c | 過去1〜2ヶ月間の「血糖値の平均的な状態」を反映する最も重要な数値です。食事の影響を受けないため、普段の生活習慣の成績表となります。 |
| 尿検査 | 尿の中に糖が出ているか(尿糖)、腎臓に負担がかかり始めていないか(尿蛋白や尿中微量アルブミン)をチェックします。 |
一般的な診断の目安
- 空腹時血糖値:126mg/dL以上
- 随時血糖値(食後を含む):200mg/dL以上
- HbA1c:6.5%以上
上記はあくまで一般的な目安であり、実際の診断は複数回の検査結果や症状を総合して行います。健診結果の数値が気になる方は、自己判断せずお気軽にご相談ください。
💊 一人ひとりに合わせた治療方針
糖尿病の治療ゴールは、血糖値をただ下げることではなく、合併症を防いで健康を維持することです。
- 食事療法(無理のない食生活の見直し)治療の基本であり、最も大切なステップです。極端な絶食や糖質制限ではなく、「ベジファースト」や「よく噛んで食べる」など、長く続けられる食事方法を一緒に考えていきます。
- 運動療法(日常生活に運動をプラス)筋肉を動かすことで、血液中の糖分が消費されやすくなり、インスリンの効き目が良くなります。1日20〜30分程度のウォーキングなど、身近な運動から始めていただきます。
- 薬物療法(患者様に最適な選択)食事や運動で改善が不十分な場合、お薬による治療を行います。「インスリンを出しやすくするお薬」や「尿から余分な糖を出すお薬」など、生活背景に最も合った安全なお薬を選択します。
🏥 専門医療機関との連携(病診連携)
血糖値が極めて高く緊急のインスリン導入が必要な場合や、専門的な教育入院、あるいは目(網膜症)や腎臓などの合併症が強く疑われる場合は、地域の専門医療機関へ速やかにご紹介いたします。
基幹病院で状態を安定させた後は、再び当院で日常の継続的な管理や処方、生活指導をしっかりと引き継がせていただきますのでご安心ください。
❓ よくある質問
Q. 健診で「血糖値が高い」「要精密検査」と言われましたが、症状がないので受診を迷っています。
Q. 糖尿病と診断されたら、一生お薬をやめられませんか?
Q. 家族に糖尿病の人がいます。今は症状がなくても検査を受けた方がよいですか?
👨⚕️ 院長からのメッセージ
「症状がないから」「怒られそうで怖いから」と、健診結果を見て見ぬふりをしていませんか。糖尿病は自覚症状がないまま進行し、気づいた時には合併症が始まっていることも少なくありません。しかし、早期に治療を始めれば、決して怖い病気ではなく、これまで通りの生活を続けていただくことができます。当院では、患者様を責めることなく、食事・運動・お薬のバランスを一緒に考える診療を心がけています。健診結果が気になる方は、どうぞ我慢せず、お気軽にご相談ください。
岡山内科・消化器科クリニック 院長
