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食道・胃・十二指腸の病気

岡山内科・消化器科クリニックでは、お腹の不調や消化器の病気に対して、専門的な知識と経験をもとに診療を行っています。

日本消化器内視鏡学会専門医・日本消化器病学会専門医として、胃カメラや大腸カメラをはじめとした検査・診断に力を入れるとともに、身体診察や丁寧な問診を大切にしています。

食道・胃・十二指腸には、逆流性食道炎、慢性胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃がんなど、さまざまな病気がみられます。

お腹の症状は日常生活の質に大きく影響します。胸やけ、胃痛、胃もたれ、飲み込みにくさなど、気になる症状がありましたら、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。

 

 

①逆流性食道炎

逆流性食道炎は、強い酸性を持つ胃酸や食べ物が食道に逆流し、食道の粘膜が荒れて炎症を起こす病気です。食生活の欧米化やストレス、加齢、体型の変化などにより、近年とても増えています。

主な原因

胃と食道のつなぎ目が緩むことや、胃への圧力が強まることが主な原因です。

加齢による影響 筋肉が緩むことで逆流を防ぐ機能が低下します。
食生活 脂っこい食事、甘いもの、アルコール、コーヒーなどの摂りすぎが影響します。
腹圧の上昇 肥満、前かがみの姿勢、お腹を締め付ける服装などが原因となります。

こんな症状はありませんか?

胃酸の逆流は、胸だけでなく喉や気道を刺激することもあります。特に食後夜横になったときに症状が出やすいのが特徴です。

  • 胸やけ(胸が熱くなる、ジリジリする)
  • 酸っぱいものや苦い水が口まで上がってくる
  • 喉の違和感、イガイガ感、長引く咳
  • みぞおちや胸の痛み、頻繁なゲップ

検査と診断

症状から逆流性食道炎が疑われる場合、主に以下の方法で診断します。

胃カメラ検査 食道の粘膜を直接観察し、炎症の程度を正確に診断します。胃がんなど他の重大な病気が隠れていないかを見極めるためにも重要な検査です。
お薬による診断 症状が典型的な場合、まずは胃酸を抑えるお薬を服用いただき、効果を見て判断することもあります。

※胸やけや呑酸(酸が上がってくる症状)があっても、胃カメラで食道に明らかな炎症が認められないことがあります。これは「非びらん性胃食道逆流症(NERD)」と呼ばれ、逆流性食道炎の一種として考えられています。当院では胃カメラの結果だけでなく、症状や治療への反応も含めて総合的に診断しています。

治療と再発予防の進め方

お薬による治療と、生活習慣の改善を組み合わせて進めていきます。

  1. お薬による治療
    治療の主軸となる胃酸の分泌を強力に抑えるお薬を中心に、胃の動きを良くするお薬などを処方し、速やかに辛い症状を抑えます。
  2. 生活習慣の改善
    食事では腹八分目を心がけ、脂っこいものやアルコールを控えます。また、食後2〜3時間は横にならず、前かがみの姿勢を避けるなど、再発予防に努めます。

メッセージ
「たかが胸やけ」と我慢を続けると、睡眠の質が落ちたり、食道が狭くなってしまうこともあります。お薬でスムーズに改善するケースが多い病気ですので、気になる症状があればどうぞお気軽に当院へご相談ください。

 

②食道がん

食道がんは、食道の粘膜に発生するがんです。初期の段階では自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行してしまうケースが少なくありません。しかし、早期に発見できれば内視鏡による治療で完治を目指すことが可能です。

主な原因とリスク要因

食道がんのリスクを高める最大の原因は、飲酒喫煙です。

  • 飲酒:お酒を飲むと顔が赤くなる体質(フラッシング反応)の人は、特にリスクが高いことが分かっています。
  • 喫煙:タバコに含まれる発がん物質が食道を刺激します。お酒とタバコを併用すると、さらにリスクが高まります。
  • その他の要因:熱すぎる飲食物を好むことや、逆流性食道炎の放置も原因になる場合があります。

こんな症状はありませんか?

食道がんは進行すると、食べ物の通り道が狭くなるため、以下のような症状が現れます。

  • 食べ物が胸のあたりでつかえる感じがする
  • 硬いものを食べたときに胸の奥が痛む
  • 理由がないのに体重が減ってきた
  • 声がかすれる、長引く咳が出る

水は通るけれどお肉やご飯が通りにくいという違和感から気づくケースが多く見られます。

内視鏡による精密検査

食道がんを早期に見つけるための、唯一にして最も確実な方法が胃カメラ検査(上部消化管内視鏡検査)です。当院では食道の粘膜を詳しく観察し、ごく初期の色の変化だけの段階で見つけることを目指しています。

がんの進行度に応じた治療

  1. 早期がんの内視鏡治療
    がんが表面にとどまっている場合、胃カメラを使って内視鏡手術でがんを切除できます。体への負担が非常に少なく、入院期間も短くて済みます。
  2. 進行がんの集学的治療
    がんが深く進んでいる場合は、外科手術や抗がん剤治療、放射線治療などが必要になります。その際は、専門の基幹病院へスムーズにご紹介いたします。

メッセージ
食道がんは、初期には痛くも痒くもない病気です。だからこそ、定期的なチェックをおすすめします。少しつかえる気がするといった些細な違和感でも、我慢せずにお気軽にご相談ください。

 

③慢性胃炎

慢性胃炎とは、胃の粘膜に長期間炎症が続き、粘膜がだんだん薄く傷ついていく病気です。放置すると胃の粘膜が老化して縮む萎縮が進み、将来的に胃がんが発生しやすい環境を作ってしまいます。

慢性胃炎の背景にある原因

ピロリ菌の感染 日本人の慢性胃炎の多くはこれが原因です。数十年にわたり胃を攻撃し続けます。
生活習慣の乱れ ストレス、塩分の摂りすぎ、お酒の飲みすぎ、タバコなどが悪化の原因になります。
お薬の影響 痛み止め(ロキソニンなど)を頻繁に飲むことで、胃の粘膜が弱くなることがあります。

こんな症状はありませんか?

慢性胃炎は、はっきりとした症状が出にくいのが特徴です。以下の症状がある場合は注意が必要です。

  • いつも胃のあたりが重い、スッキリしない(胃もたれ
  • 少し食べただけで、すぐにお腹がいっぱいになる(早期膨満感
  • みぞおちのあたりの鈍い痛み
  • 食欲が出ない、なんとなく吐き気がする

当院の検査について

慢性胃炎の正しい診断と将来の胃がん予防には、「胃カメラ検査」「ピロリ菌検査」の組み合わせが不可欠です。

1. 確実な診断のための「胃カメラ検査」

慢性胃炎の進行具合(萎縮の度合い)や、胃がんのリスクを正確に判断するには、胃の粘膜を直接観察する胃カメラ検査が最も確実です。

2. 原因を突き止める「ピロリ菌検査」

ピロリ菌の検査(保険診療)は、まず胃カメラ検査を行って「慢性胃炎」であることを確認した上で実施します。 当院では、主に以下の2つの方法で検査を行っています。

  • 血液検査(血液中の抗体を調べる方法)

  • 尿素呼気試験(検査用の薬を飲み、吐き出した息を調べる方法) 患者さんの状態に合わせて、最適な方法をご提案いたします。

治療のステップ

  1. ピロリ菌の除菌治療
    ピロリ菌が見つかった場合、1週間お薬を飲むことで退治します。将来の胃がんリスクを大幅に下げることが可能です。
  2. 症状を和らげる対症療法
    胃もたれや痛みがある場合は、胃の動きを良くするお薬や、胃の粘膜を保護するお薬などを処方し、症状を改善します。

メッセージ

慢性胃炎は、いわば「胃の生活習慣病」や「胃の老化」のようなものです。初期は症状が軽いため見過ごされがちですが、定期的に胃カメラで状態を確認し、必要であればピロリ菌を除菌しておくことが、将来の胃がん予防に最も効果的です。「昔から胃が弱いから」と諦めず、ぜひ一度当院で胃の健康チェックをしてみませんか。

 

④胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃潰瘍・十二指腸潰瘍は、胃酸や消化液によって、粘膜が深く削られてしまう病気です。バリアと酸のバランスが崩れることで、粘膜が深く傷つき、ただれ(潰瘍)になってしまいます。

現代における主な原因

  • ピロリ菌の感染:胃潰瘍の約7割、十二指腸潰瘍の約9割に関係しています。
  • 痛み止めの服用:市販や処方の解熱鎮痛薬を頻繁に飲むと、守る力が弱まり潰瘍を引き起こすことがあります。
  • その他の要因:精神的・身体的な強いストレス、過度の飲酒、喫煙も影響します。

こんな症状はありませんか?

胃潰瘍の痛み 食後にみぞおちのあたりが重苦しく痛むことが多いのが特徴です。
十二指腸潰瘍の痛み 空腹時に激しく痛み、食事を摂ると少し楽になる傾向があります。
危険なサイン 黒い便(タール便)や吐血、急な貧血がある場合は至急受診が必要です。

適切な診断と根本治療

胃カメラ検査で潰瘍の深さや出血の有無を確認し、主に胃酸を抑えるお薬で治療します。適切な治療を受ければ、多くは短期間で痛みが治まります。また、再発を防ぐためにピロリ菌の除菌や痛み止めの調整を検討します。

 

メッセージ

胃潰瘍や十二指腸潰瘍は、みぞおちの強い痛みがサインです。「胃が痛いけれど、いつものことだから」と放置すると、潰瘍が深くなって血管が破れ(吐血・下血)、あるいは胃に穴があいて緊急手術が必要になることもあります。 現代はお薬で非常に良く治る病気ですので、辛い痛みや黒い便などの違和感があれば、我慢せず早めに当院へご相談ください。

 

⑤機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアとは、みぞおちの痛みや胃もたれなどの辛い症状が続いているにもかかわらず、胃カメラ検査などをしてもがんや潰瘍などの目に見える異常が見つからない病気です。胃の働きや知覚の異常が原因であることが分かり、正式な病名として広く認知されています。

主な原因

胃の形自体には問題がありませんが、主に以下の3つの原因が絡み合って起こります。

胃の動きの低下 食べたものを送り出す動きが弱いため、食べ物が胃に長く留まり、もたれや早期の満腹感を感じます。
胃の知覚過敏 胃の神経が過敏なため、通常なら何とも感じない刺激に対して痛い苦しいと感じてしまいます。
ストレスの影響 疲れや睡眠不足、不規則な生活などが自律神経を乱し、胃の働きを悪化させます。

こんな症状はありませんか?

以下の症状が数ヶ月にわたって繰り返されるのが特徴です。

  • 食後のつらい胃もたれ(いつまでも食べ物が残っている感じ)
  • 少し食べただけで、すぐにお腹がいっぱいになる(早期膨満感)
  • みぞおちのあたりの痛み
  • みぞおちのあたりが焼けるように熱い感じ

検査と診断

機能性ディスペプシアと診断するためには、まず他の重大な病気が隠れていないかを確認することが重要です。

  • 胃カメラ検査:胃がん、食道がん、胃潰瘍など、症状の原因となる他の病気がないかを徹底的に調べます。
  • 粘膜に明らかな異常がないことを確認できて初めて、この病気の診断となり、正しい治療へと進むことができます。

治療の進め方

  1. お薬による治療
    胃の働きを良くするお薬、胃酸を抑えるお薬、あるいは自律神経を整える漢方薬や抗不安薬などを症状に合わせて処方します。
  2. 生活習慣・食生活の見直し
    十分な睡眠をとり、規則正しい食生活を心がけます。脂っこい食事や食べすぎ、過度の飲酒は控えめにしましょう。

メッセージ
病院で異常なしと言われると「気のせい」と悩む方もいますが、機能性ディスペプシアは適切なお薬で症状を軽くできる病気です。胃の調子がすっきりしないという方は、我慢せずにお気軽にご相談ください。

 

⑥胃がん

胃がんは胃の粘膜から発生するがんです。日本では非常に多いがんの一つですが、近年の進歩により、早期に発見すれば治る確率が非常に高い病気になっています。

胃がんを引き起こす要因

最大原因はピロリ菌への感染です。その他、塩分の高い食事、お酒、タバコ、野菜・果物不足などもリスクを高めます。

こんな症状はありませんか?

初期には自覚症状がほとんどありません。以下のような症状は進行しているサインの可能性があります。

  • 胃のあたりが重い、スッキリしない
  • 黒い便が出る(がんからの出血サイン)
  • 原因のわからない貧血やめまい
  • 食欲が出ない、体重が減ってきた

検査と診断

胃がんを早期に見つけるために、最も確実で重要なのが胃カメラ検査です。ごく小さな色の変化やわずかな凹凸も見逃さない精密な診断が不可欠です。40歳を過ぎたら一度は検査を受けることをお勧めします。

進行度に合わせた治療法

  1. 早期がんの内視鏡治療
    リンパ節転移の可能性が低い場合は、胃カメラを使って内側からがんを削ぎ落とす手術が可能です。胃の形や機能をそのまま残せます。
  2. 進行がんの治療
    がんが深く進んでいる場合は、外科手術や抗がん剤治療を組み合わせます。信頼できる専門の基幹病院へスムーズにご紹介いたします。

メッセージ
胃がんは、定期的な検査によって早期発見・早期治療ができれば、決して怖い病気ではありません。最近胃カメラを受けていないという方は、ぜひ一度当院へお気軽にご相談ください。

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