高尿酸血症
高尿酸血症
高尿酸血症は、高血圧や糖尿病と並んで適切な管理が求められる生活習慣病の一つです。放置すると激痛を伴う痛風だけでなく、腎機能の低下を招く恐れがあります。当院では、将来の健康を守るための専門的な治療を行っています。
目次
💎 放置すると怖い高尿酸血症とは
高尿酸血症とは、血液の中に含まれる「尿酸」という物質の濃度(尿酸値)が慢性的に高くなってしまっている状態です。血液検査で尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と診断されます。
尿酸は水に溶けにくいため、一定の濃度を超えると血液中で結晶(トゲトゲしたガラスの破片のようなもの)になり、関節や腎臓の中に溜まっていきます。これがある日突然、関節で炎症を起こすのが痛風です。
⚠️ 本当に怖いのは「痛風」だけではありません
痛風の激痛ばかりが注目されがちですが、本当に怖いのは尿酸の結晶が静かに腎臓を傷つけ、やがて機能低下(慢性腎臓病)を招くという点です。高血圧や糖尿病と同様に、将来の体を守るために適切な管理が必要な疾患です。
🦶 注意したい高尿酸血症のサインと症状
高尿酸血症は、尿酸値が高いだけでは自覚症状がありません。しかし、以下のようなサインが現れたら、すでに尿酸の結晶が体内で悪影響を及ぼし始めている証拠です。
| 症状・サイン | 具体的な状態 |
|---|---|
| 痛風発作 | 足の親指の付け根などが急に赤く腫れ、靴下を履くことすらできない激痛に襲われます。特に夜間から明け方にかけて起こりやすいのが特徴です。 |
| 尿路結石 | 尿酸が尿の中で固まると、背中から脇腹にかけてのたうち回るような激痛(結石発作)を引き起こすことがあります。 |
| 腎機能の低下 | 健康診断などでクレアチニンやeGFRの数値の異常、あるいは腎機能の低下を指摘されることがあります。 |
🔍 尿酸値が上昇する主な原因
尿酸は、細胞の代謝や運動によって日々体内で作られる「プリン体」の燃えかすです。通常は尿と一緒に排泄されますが、以下の要因でバランスが崩れると数値が上昇します。
| 原因の分類 | 詳細な内容 |
|---|---|
| 食事 | レバー、白子、一部の魚介類(エビやイワシの干物など)といったプリン体を多く含む食品の摂りすぎ。 |
| アルコール | アルコール自体が尿酸の産生を促進し、さらに尿からの排泄を妨げます。ビールに限らず、適量を守ることが大切です。 |
| 運動・脱水 | 激しい筋トレ(無酸素運動)は一時的に尿酸値を上げます。また、水分不足による脱水状態も数値上昇の原因となります。 |
| 肥満・ストレス | 内臓脂肪が増えると尿酸が体内で作られやすくなります。また、過度なストレスも影響を与えると言われています。 |
🧪 的確な診断のための検査内容
高尿酸血症の診断や、体に受けているダメージの度合いを把握するために、当院では以下の検査を行います。
| 検査項目 | 調べること |
|---|---|
| 血液検査 | 現在の尿酸値を測定し、あわせて腎機能(尿素窒素、クレアチニン、eGFR)を厳重にチェックします。 |
| 尿検査 | 尿が「酸性」に傾いていないかを確認します。尿が酸性だと尿酸が溶けにくく、尿路結石のリスクが高まるためです。 |
| 腹部エコー検査 | 必要に応じて超音波を用いて、腎臓の中に尿酸の結石が隠れていないかをその場で確認します。 |
💊 将来の健康を守る治療フロー
治療のゴール
治療のゴールは、単に痛みを抑えることではありません。尿酸値を6.0mg/dL以下にコントロールし、腎臓を守り、動脈硬化を防ぐことが目的です。
- 生活習慣の改善1日2Lを目安に水分を摂り、尿で尿酸を洗い流します。また、アルコールの制限や、ウォーキングなどの軽い有酸素運動を取り入れます。
- 急性期の治療(痛風発作時)まずは激しい痛みを鎮めることが最優先です。消炎鎮痛剤などで炎症を抑えます。この時期に尿酸値を下げる薬を飲むと悪化するため注意が必要です。
- 維持期の治療(再発・合併症予防)痛みが引いた後、尿酸値を下げるお薬を開始します。尿酸の産生を抑える薬や、排泄を促す薬を体質に合わせて処方し、良好な数値を維持します。
❓ よくある質問
Q. 痛みがないのですが、尿酸値が高いだけでも治療は必要ですか?
Q. 痛風発作が治まったら、通院やお薬をやめてもよいですか?
Q. 痛風発作が起きている間に、尿酸値を下げる薬を飲んでもよいですか?
👨⚕️ 院長からのメッセージ
痛風発作を一度経験された方は「あの恐ろしい痛みを二度と味わいたくない」と来院されますが、本当に気をつけていただきたいのは、痛みが消えたからと通院をやめてしまうことです。痛みがなくても、高すぎる尿酸値はあなたの腎臓を少しずつ傷つけ、将来的に人工透析が必要な状態へと追い込んでいく恐れがあります。当院では、辛い痛みを取り除くことはもちろん、お薬や食事の工夫を通じて、あなたの腎臓と血管を末永く守るサポートをいたします。「健診で尿酸値が高いと言われた」「足の指に違和感がある」という方は、どうぞお気軽に当院へご相談ください。
岡山内科・消化器科クリニック 院長
